はじめに
週末になると、何しようかなあ、とか何か楽しいことないかなあ、と思いつつ何もないまま1日が過ぎていく。
若い時は、友達とグループで旅行にいったり、スノボに行ったりと充実した毎日だったのが、結婚して子育てに追われ、自分の時間が全くない。
そして、子供も高校、大学、社会人と手が離れた時、自分の時間がたんまり返ってきます。
「やったー!自分の時間を楽しむぞー!」
と意気込んでみたものの、何をしていいのか分からない。やることが、見つからない!
結局、ボーっと一日をTVを見て過ごし、週末休んだ気がしない。
残りの人生、この生活を続けていて大丈夫なのか?と思うようになる。
そんな方に、私の経験から、是非お勧めしたいことがあります。
これにより、人生が変わり、週末が待ち遠しくてたまらなくなるはずです。
ウィンドサーフィンのすすめ
人生の分岐点
私がこれまでの人生において、分岐点と思うポイントが、2つあります。
一つが子供が産まれた日、そしてもう一つがウィンドサーフィンを始めた日です。
私自身、スノーボードや、スケートボード、スキムボードなど色々やりましたが、このウィンドサーフィンは別格でした。
何が面白いって、まず、スピードです。
ウィンドサーフィンと言うと、水の上でプカプカ浮いているリゾートのイメージがあると思いますが、素人でも40km/hで走ることができるのです。
慣れてくると50km/hを出せるようになり、プロともなると60km/h、70km/hになります。
水上での体感速度は、2倍と言われていますので、素人でも80km/hを体感できるのです。
しかも、エンジンやモーターと言った動力が無いのです。
自然の力だけで50km/hもスピードが出せるなんて凄くないですか?
もう、走っている最中は、頭は真っ白で、何とかミンが出まくっています。
会社や、家での嫌なことは、さっぱり忘れることができます。
しかも、50kmという物凄いスピードで走っているにも関わらず、実はとっても楽チンなんです。
スピードが出ていると、歯を食いしばって、力いっぱい帆(セイル)を引っ張って相当力が必要な感じがしますが、ハーネスという素晴らしい仕組みがあるため、全く力がかかって無いんです。
走れば走るほど体から力が抜けていく感じで、快感でしかないです。
まったく不思議なスポーツですね。
この快感が、みんなを虜にしているのは間違いなく、現に私が足しげく通っているゲレンデでは誰もやめる方がいません。みんな、20年以上のベテランばかりです。
ウィンドサーフィンは人生を1.5倍楽しくしてくれる
私も時々考えることがあるのですが、もしこのウィンドサーフィンに出会っていなかったらと考えると、もう恐ろしくて考えたくもありません。
ウィンドが無かったら、間違いなく人生の2/3を損していると思ってしまいます。
きっとウィンドサーファーのみなさんは、皆そう思っているはずです。
逆に言うと、ウィンドサーフィンをやることで人生が1.5倍おもしろくなるということです。
もう一つ、ウィンドサーフィンを長く続けられる理由の一つは、個人スポーツだということ。
どうしてもチームや、誰かの手助けが必要なスポーツは、自分一人の都合で動けないため、結局人を集めるのが面倒になったり、あるいは、誘われれる側となって受け身になりがちです。
そう言うマイナス面があると、一気にモチベーションが低下し、やめるハメになります。
その点、ウィンドサーフィンや、サーフィンは自分勝手に好きな時間に、好きな場所でできるため、そういった面倒くささがありません。
しかもゲレンデに行けば、必ず知った人が誰かいるので、寂しさもゼロです。
世の中には、他にも人生を変えるような楽しくて仕方のないことは沢山あるはずです。
私は、そのほとんどを知りませんが、間違いなく言えることは、ウィンドサーフィンは、その中の一つだということです。
そしてなにより、義務感が全くないこと。
私の周りの方もそうですが、ウィンドをやっている人は、みんな純粋に心の底から楽しいと思ってやっている人ばかりです。
チームの人数が足りないから行かないと迷惑かけるとか、毎日走らないと体重がリバウンドしてしまうから辛いけどやらないといけないとか、何かのしがらみに囚われてやっている人は少なくとも私の周りのウィンドサーファーにはいないし、みんな好きな時に来て、好きな時間に休憩して、好きな時間に帰って行く。
風のない日には、一日中雑談にふけ、「あー、今日も吹かなかったなぁ。じゃ、また来週!」と言って帰って行く。
この心地よい緩さが、長く続けられるポイントなんだなぁと思います。
70歳の方も毎週、爆走中!
もう一つ、重要な魅力があります。歳をとっても出来ると言うこと。
私、50歳になりますが、これでも、私のホームゲレンデでは、かなり若手なんです。
70歳の方も毎週、カッ飛んでいます。
そうなんです。ウィンドサーフィンは、コツさえ覚えれば力がほとんど要らないんです。
50歳になっても、あと20年以上続けられるアクティブスポーツって、凄く魅力じゃないですか?
ウィンドサーフィンのデメリット
このウィンドサーフィンの麻薬のような楽しさを知ってしまったら、もう私生活が大変です。
そうなんです。デメリットも当然あるんです。
とにかく、会社のある日に風が吹くと、正直仕事どころではありません。
昼からでも、午後に半休をとってゲレンデへ直行なんてよくあります。
また、家族とは、揉めることが多いです。
「家族とウィンドどっちが大事なの?」と必ず喧嘩になります。ですので、風の無い日は極力家族サービスに徹するようにします。
でも、これが続くと、
「今日は、風がないからサービスしてるんでしよ。あなたの予定ばかりに合わせてられない!」
となります。なんとも難しい永遠の課題です。
これは私だけではなく、ウィンドサーファーは皆さん、そうなんです(と信じています)
でも、やめられない。それだけ、魅力あるスポーツなんです。
自然に対しリスペクト
ウィンドサーファーやサーファーは、地球の営みのエネルギーを、ほんの少しだけをもらって、遊ばせてもらっています。
そのエネルギーである風や波を、人間の知恵で、楽しみに変換する。
楽しませてもらったあとは、海にむかって、目を瞑り「今日は遊ばせてくれてありがとうございます」と心の中でお礼を言う。
素晴らしいスポーツですね。
ウィンドサーフィンは誕生してまだ、50年です。
過去には、ブームになった時期もありましたが、現在はかつての競技人口も激減し、超マイナースポーツになっています。
これだけマイナースポーツにも関わらず、これだけ楽しいスポーツって他にあるんでしょうか。
他にあれば、是非教えてほしいです。
ウィンドサーフィンはお金がかかる?
よく、ウィンドサーフィンは、お金がかかるのでは?と聞かれますが、そんなことはないです。
少なくとも私は、月2万の小遣いで十分やっています。
最初は、一式揃えないといけないので、道具一式に、ウェットスーツ、小物一式で10万円ほどかかりますが、その後は中古を継ぎ足し継ぎ足しで、欲を出さなければ、ほとんどお金を掛けずにやっていけます。(必ず欲は出ますが・・・)
私は、月2万円の内、1万円をウィンド用に貯金しています。
そして、ある程度お金が貯まったら道具を買っています。もちろん中古です。
ウィンドサーフィンは、マイナースポーツゆえ、数が出ないので、新品は非常に高価です。
仮に道具を全て新品で揃えると50万円~60万円ほどかかってしまいます。
しかも、道具は風の強さで変わってくるので、少なくとも3セットは必要です。
そうすると、150万円!
ですので、みなさん中古で揃える方が多いです。
しかも一気に揃えずに、ちょっとづつ買い揃えていくのです。
一旦道具を揃えてしまえば、欲を出さなければ、道具が壊れない限りお金を使うことはありません。
ちなみに、私は、ここ2年位、風の吹く毎週土日ウィンドをやっていますが、ほとんどウィンドにお金をかけていません。
最初はやっぱりショップのスクール
じゃぁ、どこでウィンドを始めればいいのか。やはり、最初はショップのスクールでしょう。
よく、友人にウィンドやっている人がいるからボードを借りて教えてもらおうと言う方がいますが、やめた方がよいです。
何故なら、きっとその友人は、教えるスキルが無いと思うし、初心者用の道具もないからです。
ウィンドが上手な人でも、教えるスキルはまた別の話です。
少なくとも私は、初心者に教えることが出来ません。もう体が覚えてしまっているので、あらためて一から教えろと言われても、どう教えてよいか分からないのです。
また、上級者と初心者の道具は全く異なるので、いきなり上級者の道具で初心者がやっても絶対に出来ません。
全国的にも、ウィンドサーフィンショップはそんなに多くありません。
ネットで、近くのウィンドショップを訪ねてみましょう。
どこの店も小じんまりしているので、少々入りづらいですが、今日が人生の分岐点だと思って、勇気を持ってパンドラの箱を開けましょう!
ウィンドサーフィンのシーズンは、風の強い冬ですが、最初は風が穏やかで水着でも出来る夏が良いと思います。
初日から、風を受けて進む程度は乗れると思います。
ほとんどの方は、風を受けて前に進むことを体験したことが無いと思うので、それだけでも物凄く楽しめると思います。
スクールもお金がかかるので、2回目以降は独学で行きましょう。
パンドラの箱が開く瞬間
そして、何回目かにその時はやってきます。それは、プレーニングです。
車のハイドロプレーニング現象という言葉をきいたことがあると思います。
まさに水の上を滑っていく、そんな感覚です。
ウィンドサーフィンの醍醐味は、このプレーニングにあると言っても過言ではありません。
一度、このプレーニングを経験すると、もうこの世界から抜け出せないでしょう。
まさにそれが、パンドラの箱を開けてしまった瞬間なのです。
「こちらの世界にようこそ!」と言った感じです。それくらい快感なのです。
この瞬間から、ウィンド人生の始まりです。まさに人生が変わった瞬間です。
人によっては、車をハイエースに買い替え、住む場所もゲレンデ近くに引っ越し、毎週末風の吹く場所に遠征・・・どっぷりとウィンドの世界にハマってしまった人も多数います。
また、将来、初心者の域を脱すると、スラローム、ウェイブ、フリースタイル、最近はフォイルといった色々な選択肢が出てくるので、まず飽きることは絶対にありません。
私も最初は、たまたまスノーボードを買いに行ったショップで店長誘われたのが、このウィンド人生の始まりでした。
今はもう、その店はありませんが、あの時、店長に誘われなかったらウィンド人生が始まっていなかったかもしれません。
そう思うと、本当に怖くて考えたくもありません。その店長が人生を楽しくしてくれた恩人だと思っています。
こんな、どっぷりハマれる濃いスポーツですが、毎週末がワクワクで楽しすぎる人生に切り変わりますよ。
世の中には、ウィンドサーフィンの他にも、私の知らないもっと人生を楽しくさせてくれるようなものがあるかも知れません。
ただ、ウィンドサーフィンは数ある人生を変えるものの一つであることは間違いありません。
こんなワクワクするような人生に変えたい人、一度ウィンドサーフィンショップを訪れてみてはいかがでしょうか?
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